インターネットが多くの人に利用されるようになり、更にスマートフォンが世界的に普及することでますますインターネットは我々にとってほぼ生活の一部になっています。この場合の生活の一部と言うのはどういうことかというと、何か疑問に思ったことを解決するために、その場でスマホのブラウザを起ち上げて、検索をするという行為です。例えば、電車に乗って移動中に、週刊誌で知らない人の名前が出ていたので、誰かを知るために検索をする。あるいは、その週刊誌のウェブサイトをチェックしてみるというような行動が取られます。この行為も従来は、インターネットで何かを検索したりする場合には、パソコンを起動してからではないと出来ないものでしたが、スマートフォンが登場して、かつ、通信速度も速くなったことで、インターネットを利用することは当然の流れになりました。その結果、歩きスマホの禁止というようなことが言われるように、多くの人が常にインターネットに接続しているという環境になっています。

SNSによって情報が拡散されるようになった

そういう状況で、大きな力を果たしているのが、検索エンジンであることは言うまでもないのですが、更に多くの人に情報を拡散させるという役割を果たしているのが、FacebookやTwitter、LINE、ブログと言ったソーシャルメディアの存在です。ソーシャルメディアは、リアルタイムにユーザーの書き込みが反映されるという事が特徴であり、多くの人がソーシャルメディアを通じてつながっているというところに今までのメディアと大きな違いです。そのため、多くの人に拡散することが可能であるという事もソーシャルメディアの特徴です。バイラルマーケティングは、そういったSNSの拡散力を活用して顧客を獲得する手法で、高額な広告宣伝費を使わないという事もあり、大いに注目されているマーケティング手法です。

「君の名は」とバイラルマーケティング

そんな中2017年200億円の売上をあげたアニメーション映画「君の名は」は、このバイラルマーケティングを上手に活用したと言われています。ただ、誤解をしていけないのは、「君の名は」はバイラルマーケティングを使って、多くの人にその存在を知られましたが、爆発的なヒットになったのは、そのマーケティング手法も重要ですが、それ以上にコンテンツそのものが優れていたということです。つまり、「君の名は」のアニメーションの内容が素晴らしかったということと、音楽を担当したRADWIMPSの音楽が素晴らしかったということです。この2つが抜群に良かったということが先ずあり、次にバイラルマーケティングによって、多くの人に「君の名は」の素晴らしさがつながり、その結果多くの人が「君の名は」を見るために、映画館に行くという流れになったということです。

「君の名は」の秀逸なマーケティング手法

次に「君の名は」のコンテンツの良さを伝えるために配給会社である東宝が、上手にマーケティングを行ったことにより、情報が拡散されたのですが、どのような手法を行ったのかということをご説明します。

東宝の手法が秀逸だったのは、「君の名は」が公開する段階には、拡散される準備を十分行ったことです。それは、「君の名は」の作者である深海誠氏と音楽を担当したRADWIMPSにはコアなファンが多くいるという事もあり、公開する前に4万人に対して試写会を行い、かつ、YouTubeに予告編を流すと同時に、サントリーの天然水とコラボレーションを組んで、認知度をあげるという手法を行いました。その結果、口コミの数は、公開前の8月15日の時点で50万件、公開日の8月26日においてはなんと120万件超の口コミが広がりました。ちなみに11月の時点で220万件の口コミですから、公開前の口コミの広がりが凄まじかったということがわかります。事前の前評判の高さが合ったことにより、多くの人が映画館に足を運び、その結果興行収入200億円という爆発的なヒットに結びついたわけです。