日本では介護職が不足しているといわれています。さらに介護職の仕事がハードであることから離職する人も多く、常に人材が求められているのが現状です。ただ、これから介護職を目指している、また介護職に転職しようと考えている人にとっては、いくら人材不足だとはいっても働きがいやりがいのある職場で働くことができなければ意味がありません。そこでなぜ介護職市場ではこれほど人材不足が叫ばれているのか、その原因と共に国などが行っている取り組みについてもあわせてご紹介します。

介護職が不足する現状について

日本では介護職が不足していることが問題視されています。なぜそこまで介護職が不足しているのか、その理由には以下の3つがあります。

理由1.日本の高齢化が進んでいるため

日本では少子高齢化が進んでおり、日本の全人口の3割近くを高齢者が占めているのが現状です。さらに介護保険を利用する人も年々増加傾向にあります。このことに加え、介護職不足が予想される2025年問題が近付いてきています。これは団塊の世代と呼ばれる人たちが75歳となり、日本国民の5人に1人が75歳となることから懸念される医療や介護の現場の人材不足や施設不足の問題です。少子化が進む日本では、今後ますます介護職だけでなくあらゆる職場で人材不足が予想されます。

理由2.介護職の深刻な人材不足

2025年には約43万人、2035年には約79万人の介護職が不足することが経産省の試算で明らかになっています。少子化により人材の確保が難しくなっている現状では、介護職の確保を進めると同時に、高齢者が要介護者とならないようにする取り組みも必要だと考えられています。介護職の求人率は、他の業種と比べ、3倍となっており、どの施設でも慢性的な人手不足に悩まされています。求人率の高さは、介護職の離職率が他の業種よりも高いことも原因となっており、この悪循環を断ち切ることが早急に求められています。

理由3.介護に対する考え方やスタイルの変化によるもの

日本では介護保険制度が導入されましたが、この導入の背景には日本における介護についての考え方が大きく変化したことがあります。かつては「親の老後は子供が見る」というのが一般的であり、また家族も何世代もが一緒に同居していたことからそれが可能でした。しかし核家族化が進み、親と別居して遠方に住むというスタイルが増え、また共働きなどから親の介護が難しく、施設を利用する人が増えたことから施設不足が問題となっています。さらに施設で働く人材確保が難しいことから、介護職の人材不足に悩む施設が増加傾向にあり、こちらも問題となっています。

介護職の人材を確保するための国の取り組み

介護職の人材不足に加え、離職率の高さなどが問題となっていることから、国では介護職の人材を確保するための取り組みを行っています。

取り組み1.介護職員等特定処遇改善加算の開始

介護職の給与の低さが離職率の高さにつながっているとし、給与の改善を目的とした介護職員等特定処遇改善加算が2019年から開始されました。事業所で職員のための改善や取り組みを行うことで支給金が加算される仕組みとなっています。ただし介護職だけに限定されるため、他の職種も働いている施設では導入が難しいといった問題もあります。

取り組み2.人材の確保や育成の取り組み

年齢や経験に関係なく、様々な人材を受け入れるための取り組みが始まっています。研修制度の充実や介護職について理解を深めてもらうための体験型イベントの実施など、介護に対して抱いているイメージを見直してもらうことも今後必要となっていくといえます。

介護職は今後さらに必要とされる仕事

介護職として働いてみたいけれど、待遇や人間関係などが不安で仕事が続けられるか心配という方も多いはず。どういった職場があるのか、またどういった職場なら自分に向いているのか、納得いく仕事を選ぶためにも介護職のリアルの活用をおすすめします。